2011年

9月

01日

『チェルノブイリ・ハート』と放射性セシウムの土壌濃度マップ

こんにちは,いし胃腸科内科の松原央です.

 

昨日,「チェルノブイリ・ハート」を観にいきました.

 

チェルノブイリ原子力発電所4号炉(現:ウクライナ)の爆発事故から

 

16年後の隣国ベラルーシでおきた被害事実のドキュメンタリー と,その4年後に

 

制作された「ホワイトホース」を日本版に特別編集したものです.

 

タイトルの「チェルノブイリ・ハート」は、事故後に生まれた先天性心疾患をもつ

 

子どものことをさしています. 映画の中で,新生児の85%が何らかの障害を

 

持っていると 語られているのは衝撃的でした.

 

遺棄乳児院には,生まれつきの障害のある子や育てられずに捨てられた子.

 

国の財政が悪いために,必要な医療が受けられず,病気が進行している子が

 

映し出された. 乳児院の子でなくても,退去地域が解除されると補助金が

 

受けられず,治療を受けられない子もいた.解除後に病気をもって生まれた子は,

 

原発事故が原因だとしても,保障は何もないのだろう.

 

国の財政状況では,今後も生まれてくる子が病気をもっていても,

 

原発が原因として保障し続けるお金がないのだから.

 

 

お近くで映画が上映されていない場合にはこちらへ 

英語字幕版「チェルノブイリ・ハート」をユーチューブで観ることは可能

 

 

 

「ホワイトホース」では,事故から20年が経った2006年に,事故後初めて

 

故郷を訪れた1人の青年が主人公.

 

住んでいたマンションは廃墟となっていた.

 

家族との思い出を話し始めるが,それも1986年4月を境に時間が止まった.

 

幼少時を懐かしむ姿の一方,廃墟と化した我が家にいる自分,

 

そして原発事故を憎む気持ちが伝わってきた.

 

『親戚の10人が,がんで死んだ.放射能と無関係だと言われることを

 

僕が信じると思うかい? 僕もそれで死ぬんだ.まったくの犬死さ.』

 

その1年後,青年は亡くなった.

 

 

将来,福島もこのようになる可能性は十分にあります.

 

8月30日に文部科学省は,以下のレポートをサイトにアップしています.

 

文部科学省による放射線量等分布マップ(放射性セシウムの土壌濃度マップ)の作成について(平成23年8月30日)(PDF:4579KB)

 

残念ながら,発表の翌日は民主党の総裁選挙のことばかりで,

 

これについては,ほとんど報道されていませんでした

 

福島第1原発周辺30キロ圏内は,チェルノブイリで居住禁止管理基準の高濃度の

 

セシウムで汚染されており,福島市や郡山市の一部では,チェルノブイリで

 

妊婦や子どもの強制避難の対象になっている数値まで上昇していました.

 

それなのに,この報告書では数値のことだけで,この数値が何を示し,

 

どうすべきかは書かれていません.

 

政府からは,毎度のごとく情報が小出しです.

 

そして,「ただちに健康に影響にでるものではない」とお決まりの文句でも

 

でてくるのでしょう.しかし,数年後にでてくる影響はあるでしょう.

 

大人にとっては,数年後が寿命となるかもしれませんが,子どもやこれから

 

生まれてくる子どもにとっては予測できない影響は多分にあるはずです.

 

子どもたちが希望をもてる日本を作っていきたいですね.

 

政府の役人10人(内閣府、経産省原子力安全保安院、文科省)が,子どもに

 

「学校がきれいになっても町がきれいになっても安心できないから,

こうやって手紙を書いてきたんです.よく考えてお話しして頂きたいです」

 

と意見されているのが情けない.

 

福島の子供が疎開求め政府と交渉―マイク押し付け合い回答避ける官僚たちのお粗末(田中龍作ジャーナル)

 

こんな役人が,国を支えるためにいるかと思うと残念です.

 

 

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2010年

5月

17日

風のかたち -小児がんと仲間たちの10年-

小児がんを克服した子ども達のドキュメンタリー映画です.

これが作られていたことは,小児がん学会に参加したときに

知りました.見てみたいな~と思っていたら,このたび

6月26日(土)に札幌市教育文化会館で上映されます.

道内初の上映会とのことです.

 

上映時間は

①10:30 ②13:30 ③16:15 ④18:45

①,②,③の後には監督の伊勢さんのトークもあります.

 

チケットは,前売り1,200円

当日券は,1,500円ですが,中高生は1,000円,

小学生は500円です.

 

私も小児がんの治療に携わっていたので,見に行く予定です.

 

「風のかたち予告 特別編」はこちら

http://www.youtube.com/watch?v=M_msF1H7d5c&feature=related

 

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2010年

4月

16日

育子からの手紙

明日から公開される映画です.

http://film-crescent.com/ikuko/

 

全国順次公開ということですが,北海道は調整中です.

骨肉腫の少女を描いたものです.

 

この3月まで,小児がんの治療に携わっていたので,

興味深い映画です.

同じ骨肉腫の患者さんを担当したこともありました.

退院後も元気に過ごしている子や,再発を乗り越えて

頑張っている子,残念な結果に終わった子もいました.

 

私が4年生の時に,住んでいた田舎で見た映画を

いまでも覚えています.

 

タイトルは,「翼は心につけて」.

 

ご存知の方は少ないかも知れませんね.

石田えりさんが主役でした.15歳の女の子が片腕を

失いながらも目標に向かう姿に涙したことを...

洗面所で片腕で,蛇口を利用してタオルを絞る

シーンが忘れられません.

 

今回の映画は,必ず見ようと思います.

 

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