こんにちは,いし胃腸科内科の小児科医の松原央です.
最近,ブログの『あせも・汗疹・あせも水』にアクセスする方が増えています.
そこで,昨年「あせも水」について調べたものがありますので紹介します.
といっても「あせも水」のレシピです.
家庭で簡単に調剤できるものではありませんが,
医療関係者の方の参考になるかと思い紹介します.
なお,当院では今年から「カラミンローション」を採用しています.
塗った後で白っぽくなるのが気になりますけど・・・ (^^ゞ
【 アセモ水の組成 】
注意事項
----------------------------------
タルクはクロストリジウム属の細菌によって汚染されていることがあるので,
150℃で3時間乾熱滅菌したものを使用する.
----------------------------------
① 1)酸化亜鉛 15g
2)液状フェノール 5ml
3)ハッカ油 10ml
4)レスタミンコ-ワ油 5g
5)シノミン 6.3g
(スルファメトキサゾール)
6)エタノール 30ml
7)グリセリン 100ml
精製水を加えて全量1000mlになるよう調製
* 酸化亜鉛粉末は少しずつ滅菌精製水を加えながら乳鉢で撹拌する.
*レスタミンコ-ワ油もエタノールで希釈しながら溶かす.
*シノミンはエタノールを加えて乳鉢でよく撹拌する.
①’ レスタミンコ-ワ,シノミンともに除き,酸化亜鉛を30gに増量したものを
自家調合してます.
レスタミンコ-ワを加えると日かたつにつれ褐色に変色しやいが,
患者さんの評判はまったく変わりません.
以上はよしたかのウィキより
③ 1) 硫酸アルミニウムカリウム 0.5g
2) サリチル酸 0.5g
3) 酸化亜鉛 7g
4) タルク 7g
5) 局方エタノール 10ml
6) グリセリン 4ml
7) ハッカ油 0.1ml
精製水を加えて全量100ml
④ 1) 「純生」ミョウバン 1g
2) サリチル酸 0.5g
3) 酸化亜鉛 7g
4) タルク 7g
5) エタノール 10ml
6) グリセリン 4ml
7) ハッカ油 0.1ml
精製水を加えて100 mlになるよう調製
⑤ 1) レスタミン油 5g
2) 亜鉛華でんぷん 400g
3) グリセリン液 160ml
4) l-メントール末 1g(少量のぬるま湯に溶かす)
精製水を加えて1000mlになるよう調製
⑥ 1) 硫酸アルミニウムカリウム 10g
2) グリセリン 40g
3) 酸化亜鉛 70g
4) タルク 70g
5) エタノール 100ml
6) サリチル酸 5g
7) 1-メントール 1g
8) ベルガモット油 1g
9) グリセリン 40g
精製水を加えて1000mlになるよう調製
1),2) を精製水300mlに溶解する. ・・・・・ a
3),4) を乳鉢に入れ,a を加えながら研和する.・・・・・ b
b に6),7),8)を加え溶解する. ・・・・・ c
c をb に加え,よく練合した後,精製水で全量1000mlとする.
⑦ 1) 酸化亜鉛 1000g
2) タルク 1000g
3) バレイショデンプン 1140g
4) グリセリン 500ml
5) パラオキシ安息香酸エチル 5g
6) 硫酸カリウムアルミニウム・12水 40g
7) ベルガモット油 80滴
8) シトロネラ油 60滴
9) 蒸留水 6360ml
精製水を加えて10Lになるよう調製
⑧ 1) 酸化亜鉛 7.5g
2) ハッカ油 5ml
3) 液状フェノール 2.5ml
精製水を加えて500mlになるよう調製
⑨ 1) ハッカ油 3ml
2) 無水エタノール 30ml
3) グリセリン 125ml
4) 酸化亜鉛 125g
5) バレイショデンプン 185g
精製水を加えて1000mlになるよう調製
⑩ 1) レゾルシン 50g
2) 硫黄 125g
3) 酸化亜鉛 500g
4) バレイショデンプン 500g
5) グリセリン 250ml
6) エタノール 875ml
精製水を加えて3000mlになるよう調製
硫黄を乳鉢,乳棒でよく研磨する.
酸化亜鉛,バレイショデンプンを加えよく混ぜる.
グリセリンと蒸留水250mlを加え,よく練り合わせる.
レゾルシンをエタノールで溶かし,蒸留水で1000mlとしたものを
半量までは少しずつ加えていき,だまがなくなったところで残りは
急速に加える.これを3Lのビーカーにうつし,蒸留水500mlで乳鉢,
乳棒などを洗い,洗い液をビーカーに移し,さらに蒸留水を加えて3Lとする.
⑪ 1) イオウ 25g
2) レゾルシン 10g
3) 塩酸ジフェンヒドラミン 10g
4) 亜鉛華デンプン 200g
5) グリセリン 50ml
6) 無水エタノール 175ml
精製水を加えて1000mlになるよう調製
乳鉢でレゾルシン,塩酸ジフェンヒドラミン,イオウをつぶし,亜鉛華デンプンを
加え混和した後,精製水約400mlを少量ずつ加えて乳化し,泥状とした後,
ビーカーに移し,エタノール,グリセリンを加え,精製水で全量1000mlとする.
⑫ 昨年,当院で調剤していたもの.
1) 酸化亜鉛 30g
2) 液状フェノール 5ml
3) ハッカ油 10ml
4) エタノール 30ml
5) グリセリン 100ml
精製水を加えて1000mlになるよう調製
使用感は悪くないのですが,院内調剤ではないため患者さんには
高くつくので,今年からカラミンローションに変更しました.
カラミンローション(丸石製薬)
100ml中に カラミン 8g
酸化亜鉛 8g
(添加物として以下を含む)
グリセリン
ペントナイト(コロイド性含水ケイ酸アルミニウム)
水酸化カルシウム
以上は,昨年調べたものです.
調剤される場合は,ご自分でも確認して使用して下さい.
参考資料としてアップしました.
読んでくれた方は
こちらをポチっとな
V
V
V
コメントをお書きください
通りすがりのかぶれの専門医 (火曜日, 09 9月 2014 15:16)
メントールやハッカ油は長期使用でかき傷の多いところに使うと皮膚に感作されることがあり、
大人になってからいろいろなものにかぶれやすくなる事があります。
ですから歴史的に皮膚科医は使わなくなりました。
気をつけてご使用ください。
松原 央 (金曜日, 12 9月 2014)
通りすがりのかぶれの専門医 さん
コメントありがとうございます。
勉強になりました。
今年の夏はすべてカラミンローションにしました。
長期使用する薬剤の選択は難しいですね。
りんりん (水曜日, 17 6月 2020 09:00)
エタノールはな何%のものを使用しているのですか?