12月20日17時に一部を修正加筆しました.
こんにちは,いし胃腸科内科の小児科医の松原央です.
先週,平成23年度第4次補正予算案に,来春までに限って実施してきた
子宮頸がん,ヒブ,肺炎球菌に対する3ワクチンの公費接種を来年度も
継続するように約530億円を盛り込みました.
まだ,決定ではなく,本日閣議決定し,1月の国会に提出されるようです.
現在,このワクチンの公費助成対象となっているのは,
子宮頸がん: 中学1年生から高校1年生の年齢に相当する女子
ヒブ: 生後2ヶ月以上5歳未満(5歳の誕生日の前日まで)の乳幼児
肺炎球菌: 生後2ヶ月以上5歳未満(5歳の誕生日の前日まで)の乳幼児
来年度は,
子宮頸がん: 中学1年の女子 中学1年から高校1年の女子
ヒブ,小児用肺炎球菌: 0~1歳(2歳未満) 0歳から4歳まで
となっています.
気づきました? 接種対象年齢幅が縮小されています! (@_@;)
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私の早とちりで,誤った情報を書いてしまいました.
すみません. (>_<)
助成対象は従来通りで,基金を積み増しする形で526億円
を盛り込んだとのこと。
なお,誤った個所は打ち消し線を引きました.
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Twitterをみると,補正予算案が出たことで一安心みたいな雰囲気・・・
ヒブと小児用肺炎球菌に限って話をすると,
来年の4月以降は,2歳になった子どもが接種する場合には,
公費負担ではなく,自費で接種しなければならなくなります.
まだ,いずれのワクチンも未接種の方や,追加分を忘れている方が,
接種する時に2歳になっていると自費になります.
この1年間だけ,5歳未満まで接種可能で,来春から2歳未満としてしまうのは
いかがなものでしょう.今でも5歳未満までが公費負担で接種できることを
知らない人がいるのですからね.
本来,ヒブ,肺炎球菌のワクチンは,任意接種ではなく定期接種として
接種すべきワクチンなんです!
それを年齢だけで制限してしまうとは!
早期に接種すべきですが,事情でできなかった方もいるはずです.
来春,自費になっために接種を断念し,その後,髄膜炎にかかったら,
きっと,その親御さんは自分自身を責めてしまうでしょう.
そんなことにならないように
早期に定期接種に組み込まれることを願います.
下は,平成22年度厚生労働省補正予算案(一部抜粋)
昨年の補正予算では,疾病対策として3ワクチンの分は,
1,085億円が計上されていました.でも今年は,530億円.
震災の影響もあるのでしょうけど,なんと半分に減らされています.
そもそも,補正予算は,
“予算成立後に発生した事由によって当初の予算通りの執行が
困難になった時に,本予算の内容を変更するように組む予算”です.
ヒブ,肺炎球菌ワクチンの予算は,補正予算ではなく,
毎年通常枠で通してもらいたいものです.
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